発光するクラゲオワンクラゲの生態
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オワンクラゲ(御椀水母、御椀海月)は、ヒドロ虫綱に属するクラゲ様の無脊椎動物です。
日本各地の沿岸で見られる。傘は碗を逆さにしたような形をしており、透明で内側の放射管がはっきりと外側から見えます。
最大傘径は20cmにおよび、ヒドロ虫綱で最大。刺激を受けると生殖腺を青白く発光させます。
主に春から夏にかけて見られる。水面に浮き、ほとんど動かないが、他のクラゲや小魚などを大きな口を開けて丸呑みします。
クラゲの中では比較的生命力が強く、飼育も容易でありますが、餌を工夫しないと人工繁殖の成体は発光しなくなります。
この発光を研究し緑色蛍光タンパク質(GFP)を発見した下村脩氏ら3人に2008年のノーベル化学賞が授与され、このオワンクラゲが一躍有名になりました。
ここでは、日本各地のオワンクラゲが見られる水族館をご紹介します。
鶴岡市立加茂水族館(東北)
山形県鶴岡市、日本海に面した岬にある言わずと知れた、世界一のクラゲ水族館です。
50種類以上のクラゲを展示しているのは、世界中探してもここだけ。
クラゲの展示種類数でギネス世界記録にも認定されたことのある、こだわりの水族館です。
生物学者の下村脩(おさむ)教授によってオワンクラゲの発光するしくみが解明され、「緑色蛍光タンパク質GFPの発見と開発」でノーベル化学賞を受賞したことから、オワンクラゲを飼育している加茂水族館にも注目が集まり、一躍全国的に有名な水族館になりました。
下村脩教授はこちらの名誉館長となっています。
自然界から採取したオワンクラゲは発光しますが、通常水族館で繁殖させたオワンクラゲが発光することは少ないそうです。
そこで、下村教授のアドバイスのもと公開実験を行い、緑色の発光に成功しました。
今も、ここ「クラゲドリーム館」では発光中のオワンクラゲの展示を見ることができます。
水族館の名前 | 鶴岡市立加茂水族館 |
住所 | 山形県鶴岡市今泉字大久保657-1 |
新江ノ島水族館(関東)
オワンクラゲは、体内に緑色に発光する蛍光タンパク質を持っており、紫外線に反応して発光するので、普段の展示方法だと多くのクラゲと同じように透明なのですが、2016/12/11現在、ブラックライトを設置して緑色の発光が見られるようになっています。
光るのはクラゲの傘の縁なので、ぼんやりとした緑の光の輪がきれいらしいです。
こちらも水槽に近づいて観察してください。
水族館の名前 | 新江ノ島水族館 |
住所 | 神奈川県藤沢市片瀬海岸2-19-1 |
新潟市水族館 マリンピア日本海(北陸)
約500種2万点の水生生物に出会える日本海側有数の規模を誇る水族館。
日本海大水槽の底を通るマリントンネルからの眺めは迫力満点!まるで海中にいるかのようです。
マリンピアホールでは、照明を落とした幻想的なクラゲの展示があり、ロマンティックな気分を味わえます。
水族館の名前 | 新潟市水族館 マリンピア日本海 |
住所 | 新潟県新潟市中央区西船見町5932-445 |
九十九島水族館「海きらら」(九州)
海きららは、九十九島の海にすむ生き物たちを展示する水族館。
キラキラとした九十九島の海のセカイを表現した水族館です。
九十九島にはどのようなクラゲがいるのか、どんなくらしをしているのか、クラゲ研究室はその謎を解き明かすため、調査・研究(繁殖など)に取り組んでいます。
海きららの名誉館長でもある故下村脩博士の業績を称えるコーナーもあります。
研究内容を紹介したパネルやオワンクラゲの標本を展示します。
水族館の名前 | 西海国立公園九十九島水族館海きらら |
住所 | 長崎県佐世保市鹿子前町1008番地 |