アカシュモクザメの生態
全国の水族館・動物園マップ
アカシュモクザメ (赤撞木鮫、学名:Sphyrna lewini、英名: Scalloped hammerhead)はシュモクザメ科に属するサメで、世界中の暖かい海の沿岸に生息します。全長は約4.3 m。日本名であるアカシュモクの「撞木(シュモク)」とは、鐘をたたく木槌のことです。
サメの中でも海水浴場に出現して世間を騒がしたことでも有名です。
別名「ハンマーヘッドシャーク」!直訳すると「金づち頭のサメ」ですが、泳ぎは得意で、すばらしいスピードで泳ぎまわることができます。
頭が変な形していて泳ぎも早いので一目見たらすぐ覚えられますよー!
ところで、この金づち頭は何に役立っているのか、いくつか説があるようです。
有力な説は舵の役目をし、水流を受けることで浮力を生むという説と、目と目の間隔もあいているためエサの方向が分かりやすいという説があります。
しかし、水族館で観察していると、近くのものは見づらいらしく、水槽に慣れるまでは鼻先を壁面にぶつけてしまったり、ターンをするときに飛び出た目をこすってしまったりと良いことばかりではないようです。
環境に慣れた今でも油断するのか、時々頭をぶつけてしまうことがあるくらいですから...。
普段はゆっくりと優雅に泳いでいますが、給餌の時は気が狂ったかのように猛スピードで泳ぎ回り、エサを探します。
見つけるとクルクルとエサの周囲を泳ぎ、目標を定めてかじりつきます。
水槽の上から見ていると、何台もの掃除機があちらこちらにせわしなく動いているように見えます。
こわもての顔とは裏腹で、面白いですね。
ここでは、日本各地のアカシュモクザメが見られる水族館や海外の水族館をご紹介します。
アカシュモクザメのいる水族館はこちら
アクアマリンふくしま(ふくしま海洋科学館)(東北)
海を通して人と地球の未来を考える」を目的としたアクアマリンふくしまは、福島の海の大きな特徴である、太平洋の黒潮と親潮がまじわる場所「潮目(しおめ)」をテーマに、様々な視点から海の不思議をときあかす、新しいタイプの環境水族館です。
全館ガラス張りの建物で、館内に太陽の光がふりそそぎ、水族館をメインとして、科学館や植物園の機能をあわせもっています。
この水族館の売りとなっている潮目の海水槽は独特すぎる形の三角トンネル水槽です。
環境水族館というだけあって博物館のような感じです。
今までは飼育種類数では日本屈指の水族館でしたが、東日本大震災の津波の被害にあい、残念なことに、海洋生物20万匹が全滅してしまいました。
ですが現在、800種を超える生物の展示をしています。
水族館の名前 | アクアマリンふくしま(ふくしま海洋科学館) |
住所 | 福島県いわき市小名浜字辰巳町50 |
アクアワールド大洗水族館(関東)
総合水族館ですが、こだわっている展示へのメリハリがしっかりつけられています。
格別のこだわりは「サメ」、世界で一番のサメ水族館を目指しているのだそうで、ロゴマークにもサメが入っています。
展示数は約30種100匹、サメ専用の大きな水槽が2本もあり、珍しいサメがやってきたとのニュースも多いです。
卵や交接などサメの不思議な生態について展示している「ミュージアムゾーン」があります。
雄には交接器があるなど、ちょっとしたポイントを押さえれば、水槽の中のサメの雄・雌もすぐ見分けられるようになります。
観察の楽しみがアップしますよ!
また、毎日午前中に1回、「サメの海水槽」ではサメたちに飼育員が餌をやる「シャークウォッチング」も開催されています。意外とおとなしいというサメのお食事風景も要チェックです!
アカシュモクザメは、サメ2の水槽のメイン展示となっています。
水族館の名前 | アクアワールド・大洗 |
住所 | 茨城県東茨城郡大洗町磯浜町8252-3 |
葛西臨海水族園(関東)
最初の水槽「大洋の航海者:サメ」で来園者のみなさんをアカシュモクザメがお迎えしてくれますよ。
2013年11月11日に、4尾の新しいアカシュモクザメが仲間入りしています。
全長約80センチのアカシュモクザメは、鹿児島県笠沙町の漁師さんにお願いして、定置網に入ったものを集めてもらったものなんです。
約1か月間、イケスで餌付けなどをして慣らし、その後活魚トラックで鹿児島から約20時間かけてはるばるやって来たそうです。
マグロと泳いだり、底の餌を探したりしている姿が見られます。
アカシュモクザメさんはこの水族館では人気者らしく、売店ではぬいぐるみも売っています。
水族館の名前 | 葛西臨海水族園 |
住所 | 東京都江戸川区臨海町6-2-3 |
横浜・八景島シーパラダイス アクアリゾーツ(関東)
「海のすべてがそろった4つの水族館」をコンセプトに、4つのゾーンからなる、いつもにぎわっている水族館です。
ごはんの時間になると、アジやイカの切身を食べていますが、その姿はまるで掃除機のようです。
期間限定ですが、「アクアミュージアム」3階にあるZONE4「海の生きものたちのくらし」エリアでは、サメたちの迫力ある捕食「シャークアタック」を開催しています。
水槽にはアカシュモクザメやメジロザメなど5種の サメを飼育しており、水中にブリやカンパチなどの サメが好む魚を餌として吊るし、魚の血の匂いに誘われたサメが頭を振って獲物に喰らいつく様子など、自然界のサメの姿を再現した迫力あるフィーディングをご覧いただけます。
本来のサメがもつ、貪欲な生態をお披露目するシーパラ初のフィーディングショーです。
迫力ありそうですね、そそられます。
水族館の名前 | 横浜・八景島シーパラダイス アクアリゾーツ |
住所 | 横浜市金沢区八景島 横浜・八景島シーパラダイス |
名古屋港水族館(東海)
テーマが二つあり、一つは、水族館の向かいに永久停泊している南極観測船があることから、南館の「南極への旅」です。
もう一つのテーマは、北館の「35億年はるかなる旅~ふたたび海へもどった動物たち~」です。
平成27年11月10日、アカシュモクザメ5尾が「黒潮大水槽」に来ました。
水族館の名前 | 名古屋港水族館 |
住所 | 愛知県名古屋市港区港町1-3 |
島根県立 しまね海洋館AQUAS(アクアス)(中国)
出雲の国の水族館として、いなばの白兎にまつわるワニ=サメをテーマに「神話の海」のゾーンがあります。
もちろんサメが隠岐から本州まで並べるほどたくさん、つまり種類も数もうじゃうじゃといます。
こういう日本らしい発想の地域性と物語性を持つ水族館は他になく心地よいですね。
1000tのパノラマ水槽で、この中をとおる海底トンネルは悠々とおよぐアカシュモクザメの迫力ある姿を水中視点でご覧いただけます。
1日に1度の「お食事タイム」(15:30~)は要チェック!思わず声が出そうになるほどの大迫力です。
水族館の名前 | 島根県立しまね海洋館アクアス |
住所 | 島根県浜田市久代町1117番地2 |
九十九島水族館 海きらら(九州)
九十九島湾の沖合いは対馬暖流の支流が流れ込んでおり、国内でも有数の豊かな海となっています。
回遊性の魚やサメ類、エイ類など魚種も豊富で、さまざまな魚たちが泳いでおり、アカシュモクザメも悠々と泳いでいます。
2018年6月にアカシュモクザメが仲間入りしました。
でもまだ上手に餌を見つけることができないので時々、飼育員さんが釣竿で餌をあげているそうです。
決して釣りをしているわけではないので誤解のないようにとのことです。
水族館の名前 | 九十九島水族館 海きらら |
住所 | 長崎県佐世保市鹿子前町1008番地 |